株式会社吉村印刷

印刷を楽しむブログ

CMYKの“K”の本当の意味

印刷物を製作したり、印刷機にインキを乗せ、版をかけて印刷する仕事のなかで、私たちが当たり前のように使っている“CMYK”というカラーモードがあります。プリンタのインクの色にも表示があるので、目にしている人は多いはずです。しかしそれぞれの頭文字の意味について、普段は深く考えないことが多いですよね。

Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエロー、Kは…… Kuro? Black?
どちらにしても「黒のことだと当たり前のように思って使っている」、「そもそもあまり深く考えたことがない」という人が多いと思いますし、「CMYKってそもそも何?」という人もいると思います。

Kの由来は、Key Plate(キープレート)の頭文字から来ていると言われています。Keyとは、「基本的な」「重要な」という意味を持ち、Key Plateとなると「基準となる版」と解釈され、印刷物の輪郭や細部を表現するためにCMYとは別に作られた版(Plate)のことを指します。

本来CMYの3色は、色を足せば足すほど理論的には黒色に近づくはずですが、実際に印刷用インキを使用してCMYで黒を出すことは技術的に難しく、どう頑張っても黒よりも濁った茶色にしかなりません。そのため、印刷物でより輪郭や細部を鮮明に出力するために作られたのが、CMYKのKのKey Plateなのです。

Key Plateに使われる版が黒版のため、印刷業界で働く私たちのなかでも曖昧に考えていたりする場合がありますが、正確に覚えておくと、いつかどこかの場面で役に立つと思います。

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