お客様から、何十年も前の本を「復刻本として印刷・製本したい」とのご要望があり、現在、社内でデータ作成に取りかかっています。いわゆるデータおこし作業です。こんなときネックになるのは、常用漢字以外の旧字や俗字が出てきたとき。
これらが出てくると読み方が分からない場合も多いので、まずその漢字の「へん」や「つくり」、つまり部首から探していきます。漢和辞典で探すこともあります。
今はAIに聞けば、例えば「やまへんに、侖、と書く字は?」と聞くと、「崙(ろん)」です」と答えが返ってくるし、スマホで検索すれば、パッと答えが出てくる時代になりましたが、その漢字の「部首を知る」ことはとても大切なことだと思うのです。
最近では、大切な人への手紙や年賀状、業務連絡事項として「字を書くこと」が少なくなりました。LINEなどのメッセージアプリで漢字を変換するとき、簡単に漢字が出てくるので、変換ミスをしていることに気づかず送信してしまい、慌てて「送信取り消す」か、全く真逆の意味が相手に伝わってしまうことも稀にあるかと思います。
その昔、弊社でも活版印刷の時代があり、活字を拾っていた時期がありました。写植(写真植字)時代もありましたが、活字も写植も漢字の入力・変換はできません。必ず、その漢字の部首を熟知していないと前に進まなかったのです。もう何十年も前のことで、あの頃必死で部首を覚えたのが遠い昔の話になってしまいましたが、今となっては、「あの時代があってよかったな」とつくづく思うようになりました。
今更ながらですが、子どもの頃から「自分の手で字(漢字)を書く」ことの大切さを痛感しています。





