株式会社吉村印刷

印刷を楽しむブログ

印刷の品質を左右する胴仕立ての方法

オフセット印刷で、印刷機にブランケット※を装着するときには胴仕立てが必要です。
※ブランケット…ゴムと布を重ね合わせたシート。オフセット印刷機に装着し、紙にインキを転写する重要な役目がある。

↑ブランケット


ブランケットを装着する胴にはカットダウン(溝)があり、カットダウンの深さにあわせて、アンダーブランケットやアンダーシートを入れ、ベアラーに対してオーバーベアラー量がどれくらいあるかで調節します。これを“胴仕立て”といいます。

↑ブランケット装着作業中。ベアラーに対してブランケットがどのくらい出ているかが判断基準になる


■胴仕立ては、大きく3つに分けることができます。

①ソフト仕立て…アンダーシート+ラシャ(布)。ブランケットの下に柔らかい素材のものを入れることで、ベタ部分のつぶれが良くなる。かわりに網点が太ってしまう難点がある。

②ハード仕立て…ブランケット+アンダーシート。網点の再現が非常に良い。仕立てが良ければメリハリの良い印刷になる。悪いと機械に負荷がかかるので、厳密な仕立てが必要。

③セミハード仕立て…ブランケット+アンダーブランケット+アンダーシート。ソフトとハードの中間で、ベタ・網点どちらにも対応できる。無難な仕立て方法。

アンダーシートは専用の胴張り用紙で、水などに対する耐久性が強く、厚さ精度に優れた特殊な紙です。

↑アンダーシート


↑アンダーブランケット


吉村印刷では、写真や文字の印刷が多いので、セミハード仕立てやハード仕立てが主流です。

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