「文芸誌」とは、昔はどこの学校にもあった、生徒の感想文や詩、俳句、短歌、随筆、小説、絵画などを掲載した年に1回の雑誌のこと。
私たち(現在30代)が子どもだった頃も、小・中・高とそれぞれの学校で文集や文芸誌があり、その文芸誌に掲載されたときは、ちょっぴりうれしかったことを記憶しています。
数年前の話ですが、閉校予定の学校の最後の文芸誌を弊社で作製したとき、担当の先生から「多くの卒業生の皆さんに本当に喜んでいただいた」と聞き、印刷・製本を担当させていただいた者として、とてもうれしかった思い出があります。
また、小学校の文集を作製したときには、子どもたちののびのびした作文や絵などに感動し、大人になってから改めてその良さに気付いた感があったことを思い出します。
以前、ある小学校の校長先生が、1年間の集大成である文集には、「子どもたちが原稿用紙とにらめっこし、何度も何度も消しゴムのカスを寄せながら仕上げた苦心作が詰まっている。飾らない言葉は、素直で優しい心を感じさせてくれる」と書いておられました。
また文集からは「子どもたちの顔が見え、声が聞こえ、心が伝わってくる。さらに教室やグラウンドの匂いもしてくる。そして何より、子どもたちの成長が重さを伴った形として残されていく」とも記されていました。
最近の国語の授業では「板書をノートに書く」という作業をやらない学校もあると聞いたことがありますが、「自分の手を使って書くこと」の大切さと、それを形にして残していくことの意味を最近はより深く感じるようになってきました。
たくさんの子どもたちや卒業生の思いが詰まった文集・文芸誌を、できる限り後世に残していきたいものだと感じています。
そんないろいろな文芸誌に携わってきた弊社では、制作~製本までを自社内で行ない、組版・校正・印刷・製本の各工程でより美しく、読みやすく、丈夫な本づくりを目指して製作を行なっています。「文芸誌・部誌作製」でお悩みの際には、ぜひ吉村印刷までお問い合わせを。印刷・製本専門の担当者が疑問や質問に丁寧にお答えします。





